ちょっと行ってみたい駅 2012年夏休み編

今年は毎日暑い日が続き「夏らしい夏」となりました。
お盆も終わりましたが、
皆さん今年の夏休みは如何お過ごしになられましたでしょうか?
私は以前から一度行きたかった「大井川鐡道」に行ってきました。
蒸気機関車(SL)が1年中運行されているので有名ですね。
ご存知の方も多いかと思いますが、
実際に行ったことがある方は少ないのではないでしょうか?

まず大井川鐡道はどこにあるかと言えば、
静岡県の大井川沿いに走っている鉄道です。
いざ行こうとすると結構遠いです。始発は「金谷(かなや)駅」です。
東京から行く場合は、
東海道新幹線で静岡駅乗換~東海道線金谷駅まで約2時間かかります。
ここが始発駅です。
さて、時刻表を見れば1時間に1本程度しか列車がありません。
行かれる方は事前に良く調べてから行かれることをお勧めします。
またSLは季節によってダイヤが変わりますので、
「あれ、今日は運休だ」ということになりかねません。

さて金谷駅に着きました。
ここで待っていたのが2両編成のワンマンカー。なかなかレトロです。

イラスト

20分程待っていると出発~次の駅が「新金谷」です。
SLはここが始発駅です。
そこから先は大井川に沿って列車は走っていきます。
進行方向右側はずっと大井川です。
窓の左側にはお茶畑が広がります。
最初はすごく広かった川幅も大分狭くなってきた頃に、
大井川本線の終点「千頭(せんず)駅」に到着。
金谷から1時間20分ほどかかります。SLはここまでです。

イラスト

さてここから先は井川線(いかわせん)に乗り換えます。ここからが本番です!
井川線(愛称:アルプスあぷとライン)は、
大井川の上流部奥大井の渓谷をゆっくりと走ります。
元は水力発電所建設の資材運搬用トロッコとして建設され、
山あいを縫うようにカーブ箇所が多く、トンネルも小型です。
一部区間では「国内唯一のアプト式機関車」を使い、
「鉄道日本一の急勾配」を登り降りしています。
列車は山の法面(のりめん)に沿ってゆっくり上っていきます。
窓の右側は大井川の上流、ダムもいくつも見えてきます。
千頭から1時間余り走ってきました。
ここに秘境駅の「奥大井湖上駅」があります。
この駅は駅名のとおり湖(長島ダムのダム湖)の上に駅があります。
駅の真下は右も左も湖。
高所恐怖症の方は窓の外は見ない方が良いと思います。

イラスト

ここから先、列車はどんどん山の中に入っていきます。
湖上駅から45分ほど走ってやっと終点の井川駅に到着しました。
金谷駅から3時間20分ほどかかりました。
終点の井川駅はなんとものんびりした山の中の静かな(寂しい?)駅でした。
売店(のような)店が改札の前に1軒ありますがお店の人の姿も無く、
お客さんは一人もいなく、駅構内はがら~んとしています。
聞こえるのは蝉の声だけでした。。。

イラスト

1時間20分ほど待って折り返しの列車でトコトコと帰ってきました。
千頭駅~金谷駅までの列車は懐かしい(昔の)「近鉄特急」に乗れました。
乗り心地はなかなか良かったです。

イラスト

東京~井川、往復14時間余、結構タフな旅ですが、
チャレンジするだけのことはあるかと思います。
日帰りもできますが、
寸又峡あたりの温泉に泊まって1泊2日で行かれるには
手頃な観光地だと思います。
新緑の季節、紅葉の季節などは最高の景色が列車の左右に満喫できます。
今年の秋の家族旅行の行先候補にお勧めします。

<藤田 徹>