まったく個人的な旧車の楽しみ方

寄り道いただきありがとうございます。
興味の無い方にはお聞き苦しい(笑)ですが、偏った趣味の話を少し・・。

私は古い昔の車、いわゆる「旧車」好きです。
しかしその興味対象が変わっておりまして、
ハコスカ、ケンメリ、S30Zや2000GTなどの人気車ではなく、
古ければ古いほど良いというものでもなく、
年代で言うと昭和40年半ば~50年半ばくらいまでの不人気な国産車が好きなのです。
何が魅力かと問われると伝えるのが難しいのですが、
量産ハイブリッド車が人気の現代では考えられない、
深海魚のような変わったボディのプレスライン。
睨まれると夢にまで出てくる、人間の表情のようなアクの強いフロントマスク。
子供が泣き出してしまいそうな、威嚇度の高いリヤテールレンズのデザイン。
ギャルも逃げ出す、薄暗く独特の昭和臭漂う快適装備と無縁の室内、などなど・・・。変態ですね(笑)。

さて、そんな自分の特にお気に入りが、ニッサンの230型セドリック・グロリアです。
230はセドリックとグロリアが以降同じプラットフォームになった初の姉妹モデルで、
唯一ライバル車のクラウンよりヒットしたモデルです。
セドリックとしては3代目、グロリアとしては4代目にあたります。
ちなみに歴代モデルの型式ですが、セドリックは初代から30、130、
グロリアはBLSI、S40、A30、以降共通して230、330、430、Y30、Y31、Y32、Y33、Y34となり、
後継車のフーガにモデルチェンジし、残念ながら45年以上続いた車名の歴史が終了してしまいました。
各モデルの詳細に興味のある方はこちらへどうぞ。

日産セドリック-Wikipedia (外部リンク)

日産グロリア-Wikipedia (外部リンク)

では、お待ちかね(?笑)の車歴紹介です。

・15年ほど前に購入、長く乗っていた昭和49年230グロリア2ドアHT、2000GLです。
フロア4速の後期型で購入時はフルノーマルでしたが、
大好きなハヤシの14インチAW(アルミ・ホイール)、好みの低さまで幾度に渡るコイルカットに、
サイズ合わせで何本も無駄にしたタイヤと道路の起伏避けに苦労した(笑)車高調整、
2000GLはシングルキャブですが240Z純正のSUツインに載せ替えたり、
自分なりに色々弄って乗っていました。
グラマラスなヒップラインがグラビアアイドルのようにSEXYです(笑)。
愛着がありましたが、4ドアのセダンにトキメキが移ってしまい涙のお別れ。

・4年ほど前に購入、昭和55年430セドリックセダン、2000SGLエクストラです。
拘って探した魅力のベンチシート&コラム4速です。
買った時に前オーナーがイジってありましたが、
気に入らない所をノーマルに戻し、純正同色で全塗装しました。
前期型ですが、後期型用のフロントマスク&リヤテール、
定番の2800ブロアムバンパー&ミラー、上物を探したフェローチェの14インチAWが眩しい1台でした。
現代車に少ない角ばったワルなデザイン、ぬるいエアコン(笑)も気に入っていましたが、
現在の230を仕事中、衝動的に某オークションで落札し、車庫から押し出されてしまいました(笑)。

・そして現在活躍中の昭和47年230セドリックセダン、2000GXです。
ベンチシート&コラムシフトの前期型、当時最上級グレードのGXはツインキャブ、
パワステ、パワーウインドー標準装備、オプションのリヤクーラーも唇が紫になるほど冷えますが、
ONかOFFかで温度調節の機能はありません(笑)。
実車を見ずに購入しましたが、九州の農家の方が長らく小屋に保管していた履歴の車で状態良く、
軽整備で快調に走っています。
フルノーマルに純正ホイールキャップの佇まいが雰囲気良く、
車高を落としてお気に入りのAWを履かせる衝動をこらえています。
230でのドライブ中、ナビはおろか感度の悪いAMラジオしか付いていませんが、
不思議と好きな音楽を聴きたいとは思いません。
窓を開けて煙草をぷかぷかしながら、
ルームミラーの下で揺れる当時物のモンチッチのマスコットを横目に水中花シフトをかき回していると、
ふわふわした乗り心地と共に何となくゆったりした気持ちになれるのです。

古い車を所有して乗ることは、何か凄い「贅沢な趣味」だったり、
「維持が大変」なイメージがあるかもしれませんが、極度の人気モデルではなく、
情報を集め、ある程度の相場観(法外な値段で売っている所もありますので・・)を養い、
ボディがしっかりしているモノを選べば、シンプルな機関の修理は何とかなりますし、
2~3年落ちの軽自動車を買うよりも大分安く楽しめると思います。
深入りして自分のように当時物のストックパーツやカタログ、ミニカーまで集めだすと大変ですが・・・。
妻の理解には感謝しています(笑)。ミニカーのコレクション世界も奥が深いのですが、またの機会に。

お付き合いいただきありがとうございます。
藤田組では新参者でございますが、皆様のお役に立てるよう頑張りますので宜しくお願い致します。

<鷲尾力也>