イラスト

自分の生まれた【都道府県】の特徴・名産・観光・偉人の事、いくつ答えられますか?
私は少なくとも44項目はすらすら出てきます。なぜなら私は【群馬県出身者】だからです。
恐らくおおむね70才以下の【群馬県出身者】なら同じように答えられるのではないかと思われます。
「なぜそんな現象」が起こるのか??
それは、群馬県には群馬県民なら一度はやったことはある【上毛(じょうもう)かるた】があるからです。

【上毛かるた】とは、昭和22年に発行された郷土かるたで全44札あり、群馬県の名所や旧跡はもちろん輩出した偉人や名産などを札としています。
当時敗戦後の混乱と悲惨な状況の中、人一倍郷土を愛し誇りに思っていた「浦野匡彦」氏が構想を発表し、県内各方面から題材を募り編纂されました。

写真

昭和23年には「第一回上毛かるた競技県大会」が開催されました。
その後毎年1月~2月となると、学校や子供会などで大会や練習が繰り返され、 ほぼ群馬県内の子供たちは札を暗記してしまいました。
公式ルールもあり、札には役があったりして単純に枚数を取ると勝ち!とはなりません。

写真

イラスト

また、同点の際は「つ」の札をもっていると勝ちとなります。
「つ」の札は「つる舞う形の群馬県」
となっており、観光地の看板や群馬県を紹介する際に見かけたり聞いたりする事もあるので、「上毛かるたの札だったんだ!」と思っていただけると嬉しいです。

写真

【群馬県出身】という事を共有したい時など、
Aさん「どこ出身なの?」
Bさん「群馬県です。」
Aさん「私も!【日本で最初の富岡製糸】の近く」
Bさん「私は、【縁起だるまの少林山】」
と答えると大体の地区もわかるし、何よりかなり心の距離が近くなります。

絵札もとても風情があり、美しくバラエティに富んでいます。
ユーモラスな【ふ】の札【分福茶釜の茂林寺(ぶんぶくちゃがまのもりんじ)】は狸が傘を持って綱渡りをしてます。

写真

子供心にかるた大会中、
ちょっと敬遠しがちな札は【よ】の札。
大人になってしまうと何とも思わないのですが、【世のちり洗う四万温泉(よのちりあらうしまおんせん)】は、女性と思われる方が入浴しています。遠くにお尻も見えてます。子供たちで【世の尻洗う~】なんて言ってみたり、札を取った人はからかわれたり・・・。

写真

また、
【ち】札は内容が時に応じて変わります。
【ち】の札は【力あわせる二百万(ちからあわせるにひゃくまん)】という札ですが、群馬県の人口を詠んだ札となります。
発行当初は百六十万でしたが、人口増加にともない10万人づつ改め 現在は二百万となっているようです。
たまに【ち】の札は「今は何人になっているのかな? 」
としみじみ思ったりします。

写真

イラスト

少しでも上毛かるたに興味をもって頂いた方、またはこれから群馬県民と少しでも距離を縮めたいとお考えの方がいらしたら、
ぜひ【上毛かるた】を手に取っていただけたら嬉しいです。
現在は携帯のアプリも複数あり、気軽に一人でも試すこともできます。コロナ禍でのおうち時間で少しだけ旅行気分を味わえるかもしれません。

写真


余談ですが、群馬県民を見かけて【く】の札を言ってみて!とか【は】は?とか突然ふってみると、大概は答えられると思いますが、度忘れしてしまう事もあるので、その際にはご容赦ください。群馬県民その時は笑って誤魔化しますが、本当は心の中では、かなりダメージがあるので(笑)

イラスト

写真
写真
写真

イラスト

<竹越さつき>